第3回 ウエスカ

旅の出発地点はアラゴン州北部のウエスカです。この街はウエスカ県の県庁所在地でもあります。

MAPA ESPANフア

スペインの首都マドリッドまで385km、バルセロナまで271kmあり、車で約3時間~4時間の距離にあります。また、アラゴン州の州都サラゴサまでは74km、国境をこえたフランスのトゥールーズまでは310kmの距離です。

日本の友人に「ウエスカはピレネー山脈の近くにある」という話をした時に、「人は住んでるの?」と聞かれたことがありますが、はい、ウエスカには人が住んでいます。

MAPA ARAGON_HU

ウエスカ県の丁度中心に位置するウエスカの人口は約5万2千人で、54あるスペインの県庁所在地の中で、3番目に人口の少ない街です。

標高は488mで、まわりを平原に囲まれています。しかし、この平坦な土地を車で30分も走らないうちに、1000m~2000m級の準ピレネー山脈が現れます。そして、そこから更に30分ほど進むと3000m級の山が連なるピレネー山脈が姿を現すのです。

8. Norte

【写真上:ウエスカから見て北の方角。準ピレネー山脈が見えます。】

【写真下:ウエスカから見て南の方角。街並みの向こうに平原が広がっています】

9. Sur

ウエスカの魅力は自然だけではなく、長い歴史にもあります。

タモリさんが出演していた「ヨルタモリ」という深夜番組がこの間まで放送されていましたが、マツコ・デラックスさんがゲストの回に地名の話が出ていました。東京の地名が、元々の名前から「西○○」や「東○○」と変えられていく状況に対して、「地名は土地の記憶だから変えない方がいい」というタモリさんのコメントが印象的でした。

ウエスカという地名にもまた、この土地の記憶が根付いています。地名は約2500年の歴史の中で、このような変化を遂げていきました。

ボルスカン

オスカ

バスカ

ウエスカ

読むよりも、声に出して読んだ方が、その変化と類似性がよく分かると思います。それにしても、どうして地名はこのように変化してきたのでしょうか。その背景には、この土地に住んだ人びとの存在があります。

ボルスカン (イベリア人)

オスカ (ローマ人)

バスカ (イスラム教徒)

ウエスカ (キリスト教徒)

ウエスカには最初からキリスト教徒が住んでいたわけではなく、様々な民族が定住してきました。そして、それに応じて地名も少しずつ変化したのです。古くはイベリア半島の名前の由来にもなったイベリア人が住み、その後はローマ人、イスラム教徒、そしてキリスト教徒がこの土地に暮らしました。

さまざまな人の手で積み上げられたこれらの歴史は、ウエスカという名前の中だけでなく、街の中にも残っています。それは、建物やモニュメント、道、伝統行事、一枚の絵の中に見つけることができます。

次回、歴史が生きる街、ウエスカを歩きます。

4. El Camino

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